
こんにちは。大治西條ファミリー歯科(旧:星の森ファミリー歯科)、歯科医師の伊東です。
「マウスピース矯正って、結局どのくらい期間がかかるの?」
この質問、カウンセリングでとても多くいただきます。
歯列矯正の期間は人によって差があり、比較的軽度な症例で3ヶ月で終わる方もいれば、3年以上かかる方もいます。その違いはどこから生まれるのでしょうか。
今回は、マウスピース矯正の平均期間を部分矯正・全体矯正にわけて解説しながら、「なぜ長引くのか」「どうすれば短縮できるのか」までお伝えします。
目次
■マウスピース矯正の平均期間は1年〜3年程度が目安
まず結論からお伝えすると、マウスピース矯正の平均的な治療期間は1年〜3年程度です。その後も、動かした歯が元に戻らないように保定する期間も1〜3年程度必要になります。
治療期間の差が出る理由は、前歯だけ少し整えたい方と、奥歯の噛み合わせから根本的に治したい方では、動かす歯の本数も移動距離も違うためです。
さらに、骨の硬さや代謝の違いによって歯の動きやすさも変わってきます。
とはいえ、「自分の場合はどうなの?」という目安は知りたいですよね。次のセクションから、矯正範囲別に具体的な期間をご紹介します。
■【部分矯正】前歯だけの矯正期間は3ヶ月〜1年程度で完了するケースが多い
前歯だけを整える部分矯正の場合、治療期間は3ヶ月〜1年程度で完了するケースが多いです。
動かす歯の本数が少ない前歯の軽度なすきっ歯や、ちょっとしたガタつきであれば、奥歯には手をつけずに治療できます。
マウスピースの枚数も少なくて済むため、そのぶん期間も短縮します。
■【全体矯正】奥歯を含めた矯正期間は1年半〜3年程度が一般的
奥歯まで含めた全体矯正の場合、治療期間は1年半〜3年程度が目安です。特に全体矯正は、歯を動かす距離が長く、調整する箇所も多くなります。
「長すぎる」と感じるかもしれませんが、歯は1ヶ月に約0.5ミリ〜1ミリしか動かないと考えられています。無理に早く動かそうとすると、歯根や骨にダメージを与えてしまうリスクもあります。
出っ歯や受け口、ガタガタに重なった歯並びなど、噛み合わせ全体を整える必要がある症例では、どうしても一定の期間が必要です。
■マウスピース矯正の期間が長引く5つの原因
マウスピース矯正は、予定より期間が延びてしまうケースがあります。しかし、その原因の多くは事前に防げるものです。ここでは、期間が長引く原因について見ていきましょう。
原因①:マウスピースの装着時間が1日20時間未満
マウスピース矯正は、1日20〜22時間の装着が必要です。装着時間が不足すると、歯は計画通りに動きません。1日2〜3時間のサボりが積み重なると、スムーズに治療が進まず、欠課として治療期間が延びることがあります。
原因②:むし歯・歯周病で矯正治療が中断してしまう
矯正中にむし歯や歯周病が見つかると、まずは口腔トラブルの治療を優先しなければなりません。むし歯の治療で歯の形が変わってしまうと、マウスピースの作り直しが必要になることもあります。
原因③:マウスピースの紛失・破損による作り直し
外食先でティッシュに包んでそのまま捨ててしまったといったトラブルは少なくありません。
マウスピースの作り直しには1〜2週間ほどかかります。その間、治療は完全にストップしてしまうため、期間が長引いてしまいます。
原因④:定期通院の間隔があいてしまう
マウスピース矯正では、歯の動きを確認し、計画通り進んでいるかチェックするため1〜3ヶ月に1回の通院が必要です。
忙しくて通院が後回しになると、計画とのズレに気づくのが遅れてしまうことも。小さなズレが積み重なって、最終的にマウスピースの作り直しが必要になるケースもあります。
原因⑤:歯の動きには個人差がある
骨の硬さ、年齢、代謝、歯根の形状など、歯の動きやすさには個人差があります。「友人は1年で終わったのに、自分は2年かかっている」と焦る方もいらっしゃいますが、歯の動きは人それぞれです。
■矯正期間を長引かせないためのポイント
期間が延びる原因を見てきましたが、逆に言えば、これらを避けることができれば、期間を無駄に延ばさずに済むということです。ここでは、期間を長引かせないポイントを紹介します。
◎装着時間を守るためのアプリ・アラーム活用する
つけ忘れを防ぐには、仕組み化が効果的です。スマホのリマインダーを設定して、食後に通知が来るようにしておいたり、装着時間を記録できるアプリを活用したりする方法がおすすめです。
最初の2週間で習慣化できれば、あとは自然と身に付きやすくなります。「食べたらすぐ歯磨き、マウスピースの装着」という流れを体に染み込ませましょう。
◎いつも以上に丁寧な歯磨きで矯正中のむし歯を予防する
マウスピースを装着している間は、唾液が歯に行き渡りにくくなります。唾液には自浄作用があるため、減少するとむし歯リスクが上がります。
毎食後の歯磨きはもちろん、デンタルフロスや歯間ブラシも併用するようにして、就寝前のケアは特に丁寧に行いましょう。マウスピース自体も、専用の洗浄剤で清潔に保つことが大切です。
◎経験豊富な歯科医院を選ぶ
マウスピース矯正(インビザライン)ではAIによるシミュレーションを使いますが、最終的な治療計画は歯科医師が判断します。
カウンセリングの際は、「これまでの症例数」「自分と似た症例の経験」を確認してみてください。質問にきちんと答えてくれるか、不安を丁寧に聞いてくれるかも、医院選びの大切なポイントです。
【歯列矯正の期間は歯並びの状態と自己管理で決まる】
マウスピース矯正の期間は、部分矯正なら3ヶ月〜1年、全体矯正なら1年半〜3年が目安。また、矯正終了後には、移動させた歯が元の位置に戻ろうとする「後戻り」を防ぐため、さらに1〜3年程度の保定期間が必要になります。
長すぎる…と感じるかもしれませんが、一度整えた歯並びは、正しくケアすれば一生ものです。
当院では、カウンセリングにて、あなたの歯並びに合わせた治療期間と費用の目安をお伝えしています。「自分のケースではどれくらい?」と疑問をお持ちの方は、ぜひお気軽にご相談ください。
